保存水は1日3Lじゃ足りないって本当?
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「備蓄水は1人1日3L」という言葉を耳にしたことがある人は多いでしょう。しかし、実際に災害時の生活を想像してみると、「本当に3Lで足りるの?」という疑問が湧いてきます。
私も以前、防災グッズを見直していた時にこの疑問を抱いて、色々と調べてみました。そして分かったのは、この「3L」という数字には重要な前提条件があるということです。
今回は、災害時に本当に必要な水の量について、具体的な数字と一緒に考えていきたいと思います。
「1日3L」の本当の意味を知っていますか?
農林水産省や東京消防庁のガイドラインで推奨されている「1人1日3L」という数字。実は、これは飲料水と調理用の水を合わせた量なんです。つまり、トイレを流したり手を洗ったり、お風呂代わりに体を拭いたりする生活用水は含まれていません。
[参考]大事な水、どうやって備えますか? | 農林水産省
私たちが普段、何気なく使っている水の量を思い返してみてください。朝起きて顔を洗い、トイレを流し、食事の準備をして、食器を洗って、お風呂に入る。災害が起きたからといって、これらがすべて不要になるわけではありません。
もちろん節水は必要ですが、それでも最低限の衛生を保つための水は必要です。特にトイレの問題は避けて通れません。災害時のストレスを考えると、できる限り普段の生活に近い環境を保つことが心の安定にもつながります。
生活用水はどれくらい必要なのか
では、生活用水としてはどれくらいの量を準備すべきなのでしょうか。総務省消防庁や複数の防災関連機関の資料を確認したところ、1人あたり1日10〜20Lという目安が示されていました。
この数字は、手洗い、トイレ(使用可能な場合)、食器類の洗浄などに必要な最低限の量です。つまり、飲料水の3Lと合わせると、1人あたり1日13〜23L程度が必要という計算になります。4人家族なら、1日で52〜92Lです。
正直、この数字を見た時、私は驚きました。スーパーで売っている2Lペットボトルを想像すると、4人家族で1日に26本〜46本分。これを3日分備蓄するとなると…現実的に考えて、かなりのスペースが必要です。
だからこそ、生活用水については別の準備方法を考える必要があります。例えば、お風呂の残り湯を溜めておく習慣をつけたり、災害の可能性が高まった時にポリタンクに水道水を汲んでおくといった工夫が有効です。
「3日分」では足りない可能性も
もう一つ知っておきたいのが、備蓄期間の話です。よく「最低3日分」と言われますが、これは支援物資が届き始めるまでの目安期間です。しかし、大規模災害では物資の到着が遅れることも十分に考えられます。
実際、農林水産省では3日分から1週間分の備蓄を推奨しています。首都直下型地震のような大規模災害を想定すると、断水期間は数日から数週間、長ければ1ヶ月程度かかる可能性があるとされています。
[参考]災害時に備えた食品ストックガイド | 農林水産省
理想を言えば1週間分を備蓄したいところですが、スペースや予算の問題もあります。私が実践しているのは、飲料水については1週間分(1人あたり21L)を目標に、少しずつ買い足していく方法です。一度にすべて揃えようとせず、買い物のたびに1本ずつ増やしていけば、数ヶ月で目標量に近づけます。
具体的にどれくらい準備すればいいの?
ここまでの話をまとめると、以下のような計算になります。
飲料水・調理用水
- 1人1日3L × 家族の人数 × 備蓄日数(3〜7日)
- 例:4人家族で7日分なら84L
生活用水
- 1人1日10〜20L × 家族の人数 × 備蓄日数(3日分)
- 例:4人家族で3日分なら120〜240L
生活用水については、すべてペットボトルで用意するのは現実的ではありません。お風呂の浴槽(約150〜200L)を活用したり、台風接近時などリスクが高まった時点で水道水を溜めておく方が賢明です。
また、簡易トイレや体拭きシート、ドライシャンプーなどの節水グッズを併用することで、必要な水の量を減らすこともできます。すべてを水で解決しようとせず、代替手段も組み合わせるのがポイントです。
おすすめの保存水と選び方
保存水を選ぶ際、私が重視しているのは保存期間の長さです。頻繁に入れ替えるのは手間がかかるため、できれば7年以上保存できるものを選んでいます。
「カムイワッカ麗水」は北海道の羊蹄山麓の天然水を使用した、国内最長クラスの保存期間を持つ保存水です。15年という長期保存が可能なので、買い替えの手間が大幅に減ります。
容量については、500mlと2Lのサイズがあります。避難時の持ち出し用には500ml、自宅備蓄用には2Lが向いています。我が家では、玄関近くに500mlを数本、収納スペースに2Lをまとめて置いています。
賢い備蓄方法「ローリングストック」
大量の保存水を管理する上で、賞味期限の管理は意外と大変です。そこで活用したいのが「ローリングストック」という方法。
これは、備蓄している保存水を賞味期限が近いものから順に使用し、使った分を新しく補充していくという循環型の管理方法です。例えば、月に1本ずつ普段の飲料水として消費し、すぐに同じ本数を買い足す。こうすることで、常に新鮮な状態の保存水を維持できます。
私の場合、スマホのカレンダーに年に4回「保存水チェック」という予定を入れています。そのタイミングで賞味期限を確認し、1年以内に切れるものがあれば計画的に消費するようにしています。
また、保存場所は一箇所に集中させず、分散させることも大切です。災害時に家屋が一部損壊した場合でも、別の場所から取り出せるようにするためです。我が家では、1階の収納、2階のクローゼット、そして車の中にも少量置いています。
災害時、水を節約するための工夫
いくら備蓄していても、災害が長引けば水は不足します。そんな時のために、水を節約する工夫も知っておきましょう。
食器を洗う代わりに、食品用ラップを敷いた上に料理を盛り付ける方法があります。これなら使用後はラップを捨てるだけで、洗い物の水が不要です。
手洗いや洗顔には除菌ウェットティッシュを活用できます。お風呂の代わりには体拭きシートやドライシャンプーが便利です。これらのグッズは、保存水と一緒に備蓄しておくことをおすすめします。
トイレについては、簡易トイレの準備が必須です。水洗トイレを無理に使おうとすると、配管が破損している場合に大きな問題を引き起こす可能性があります。凝固剤入りの簡易トイレなら、水を使わずに衛生的に処理できます。
まとめ
「保存水は1日3Lじゃ足りない」という疑問の答えは、「3Lは飲料水・調理用であり、生活用水を含めると1人1日13〜23L程度が必要」ということになります。
ただし、すべての水をペットボトルで用意する必要はありません。飲料水については1人1日3L×7日分を目標に保存水を備蓄し、生活用水については浴槽の水やポリタンク、そして節水グッズを組み合わせて対応する。この方法が、現実的で持続可能な備えだと私は考えています。
完璧を目指すと続きません。まずは3日分の飲料水から始めて、少しずつ備蓄量を増やしていく。そして定期的に見直しながら、自分の家族に合った備えの形を作っていく。防災は一度やって終わりではなく、日常の中に溶け込ませていくものだと実感しています。
この記事が、皆さんの防災準備の参考になれば幸いです。
備えあれば憂いなし。できることから、少しずつ始めてみませんか。


